2012年9月9日日曜日

HASを用いた友軍の評価 - Identifying friendly resources with HAS

皆さんこんばんは、犬派のムファサです。

今日はHASを用いた友軍の評価について触れたいと思います。

Higher 上部報告先
Adjacent 同属・隣接部隊
Subordinates 隷下部隊






自分の与えられている編成関係を把握し、与えられている全ての資源を把握することは、接触相手の評価と同様に重要です。

相手が何が出来るか、何をするかを予測しても、自らが何を出来るかを理解していないと結局何も出来ないからです。

まず、上部報告先。
上部報告先、そしてその上、またその上の上を把握していないと、予期しない事態に陥った時に、指示を仰ぐことが出来なくなります。

次に同属・隣接部隊。
同じ地域内で活動している、同じ組織内の部を指します。隷下部隊ではないので、横の関係であり、常時に直接指示をして動かすことは期待出来ませんが、緊急事態にはあらゆる応援、支援を要請ことが出来ると考えられます。
こういった部隊にはSALUTEを把握しておくことも良いでしょう。何故なら接触相手のSALUTE評価と同様、彼らの可能性が理解出来るからです。それによってどのような応援や支援を期待出来るかが解りますし、それらを要請する時により的確な要請を送れるからです。

最後に、隷下部隊ですが、これは直属の部下等を指します。
常時に直接指示をして動かすことができます。

では、今日はもう疲れたので僕の隷下部隊を紹介して寝ます。

立っているのが分隊長です。


2012年9月3日月曜日

AARの心得:ハウスルールについて
Starting an AAR: House Rules

一週間ぶりにこんばんは!
卓上戦略家のムファサです。

先週は組織が学習することの重要性についての沈考をしました。

そこで、今日はお約束の通り、米軍で行われている「組織の学習方法」である
AAR (アフターアクションレビュー) の行程を説明したいと思う。

まず重要なのが、ハウスルール。
ハウスルールはAARを行う際に参加者に必ず守って欲しいルールのことだ。

ハウスルールは3つある:
  1. 皆が積極的に参加する
  2. 遠慮しない
  3. ノートを取ろう

まず、皆で積極的に参加しよう。

この1つ目のルールだが、これは作戦に参加した全ての人間がAARに参加し、全員が必ず発言をすることを意味する。これは可能であれば対抗部隊(仮想敵など)や民間人等の第三者も含む。情報や意見を取り組めば取り組むほど、AARはより有意義になるため、インプットを最大限にするのは非常に重要だ。



次に、遠慮をしない事。

これは隊員の立場等を気にすることなく発言をするべきだとの事だ。AARを行うのは隊全体が学習をしたいがために行うわけであって、そこに組織内の上下関係・利害関係を持ち込んでしまうと誰もが遠慮しがちになってしまい、学習の妨げになる。現場慣れした人間が認識しなかった問題を新米が気付くことは稀ではない。ここで上官・上司なる人間が「遠慮するな」との具体的指示を出し、その恐れや遠慮を取り払うことで、可能な限りのインプットをAARに取り込むことが出来る。目的は1つ目のルールと似ている。


最後に、ノートを取ろう。

AARで教訓を得られても、これを記録しなければ次回の作戦を計画する際、復習が出来なくなり、よって教訓も薄れてしまうだろう。部隊の歴史上不屈の米陸軍のOPFOR(対抗部隊)はAARを全て記録し、長期に渡って蓄積することによって教訓データベースを「組織の記憶」として運営しているようだ。私も同じ目的でAAR教訓データベースを作った。

教訓を忘れない部隊は強い部隊だ。

では次回はハウスルールを参加者に説明した後の、